decision-logger
作成者 alirezarezvanidecision-logger は、承認済みの取締役会決定を扱う Decision Support skill です。生の議事録と Layer 2 decision index を分離し、担当者、期限、却下された選択肢、フォローアップを追跡します。さらに Python tracker により、要約、期限超過項目、競合、担当者フィルター、検索にも対応します。
このスキルの評価は 80/100 で、構造化された board-decision memory と action-item review を必要とするディレクトリ利用者にとって、有力な掲載候補です。定義済みのトリガー、永続的に使える承認済み決定事項のフォーマット、レポート用スクリプトにより、汎用プロンプトよりもエージェント活用の幅があります。ただし、導入しやすいのは周辺の C-Level Advisor ワークフロー内で使う場合です。
- 発動条件が説明内で明確です。board meetings の後、承認済み決定事項を確認するとき、期限超過のアクション項目をチェックするときに使えます。
- 運用に必要な中身があります。SKILL.md で、raw/approved の2層による意思決定メモリモデル、commands、keywords、use cases が定義されています。
- scripts/decision_tracker.py による実行可能な支援に加え、一貫した Layer 2 entries を作成するためのフィールドルール付き decision-entry template が含まれています。
- スキルのパスにはインストールコマンドや README が用意されていないため、導入方法はリポジトリ全体の構成から読み解く必要があります。
- ワークフローは C-Level Advisor/board-meeting エコシステムと、/cs:decisions や /cs:review などの slash commands に合わせて設計されているように見えるため、単体での使い勝手は限定される可能性があります。
decision-logger skill の概要
decision-logger ができること
decision-logger は、取締役会や経営会議で決まった内容を、長く使える「2層の意思決定メモリ」に整理するための Decision Support skill です。Layer 1 には会議の生の文脈を残し、Layer 2 には承認済みの意思決定、オーナー、期限、却下された選択肢、フォローアップ項目だけを保存します。目的は実務的です。将来の AI 支援ミーティングでは、未解決の議論や作られた合意ではなく、確認済みの意思決定を参照できるようにします。
取締役会・経営会議ワークフローに向いているケース
decision-logger skill は、創業者、chiefs of staff、取締役会運営担当者、定例の経営会議を支援する AI エージェントに特に向いています。会議をまたいで意思決定を残す必要があり、あとから検索でき、議事メモとは分けて管理したいワークフローに適しています。特に、board-meeting 型のプロセスで最後に創業者の承認を得て、その後に監査しやすいクリーンな記録が必要になる場合に有用です。
最大の違い:承認済みメモリだけを残す設計
この skill の最も強い設計上の特徴は、生の文字起こしと承認済みの Layer 2 インデックスを切り分けている点です。将来のレビューでは、会議中のすべての議論ではなく、承認済みレイヤーを読みます。これにより、過去に却下された案が、まだ有効な選択肢であるかのように再登場するリスクを減らせます。テンプレートには DO_NOT_RESURFACE、置き換え関係を示すフィールド、レビュー日、オーナー管理も含まれており、一般的な「議事録を要約する」プロンプトよりも運用に寄った作りになっています。
インストール前に確認すべきこと
decision-logger を導入する前に、チームがローカルの意思決定インデックス ~/.claude/decisions/approved/decisions.md を継続的に管理できるか確認してください。同梱の Python ヘルパーはこのファイルを読み、期限超過の項目、矛盾、オーナー別のアクション、キーワード検索をレポートできます。承認済みの意思決定と議論メモを分ける運用がまだない場合は、先に会議ワークフローを調整する必要があるかもしれません。
decision-logger skill の使い方
decision-logger のインストールと最初に確認するファイル
リポジトリパスから skill をインストールします。
npx skills add alirezarezvani/claude-skills --skill decision-logger
インストール後は、次の順番でファイルを確認してください。
SKILL.md— 2層メモリモデル、slash-command の意図、想定される保存場所を説明しています。templates/decision-entry.md— Layer 2 のエントリ形式を具体的に示しています。scripts/decision_tracker.py— summary、期限超過、conflicts、オーナー絞り込み、search などのレポートコマンドを提供します。
このスクリプトは Python 標準ライブラリのみを使うため、Python が利用できれば追加の依存関係セットアップは不要です。
skill がうまく機能するために必要な入力
decision-logger を効果的に使うには、ざっくりした会議要約だけでなく、より具体的な情報をエージェントに渡してください。議題、最終的に承認された意思決定、責任を持つオーナー、期限、レビュー日、根拠、却下された代替案、創業者による override があればそれも含めます。テンプレートは 1 エントリにつき 1 つの意思決定を前提としているため、複数の結論がまとまっている場合は別々の記録に分けます。
弱い入力: “Log that we discussed pricing and decided to test something.”
よりよい入力: “Log the approved decision from the 2026-03-05 board meeting: move from flat pricing to a three-tier pilot for new customers. Owner: CRO. Deadline: 2026-04-15. Review: 2026-05-01. Rationale: improves expansion path while limiting migration risk. Rejected: immediate migration of all existing customers because support load is too high. Raw transcript path: ~/.claude/decisions/raw/2026-03-05-pricing.md.”
会議後の実務ワークフロー
decision-logger は、オープンな議論の最中ではなく、承認後に使います。安定した運用例は次のとおりです。
- Layer 1 に生の文字起こしを保存する、または参照先を残す。
- エージェントに、創業者が承認した結果だけを抽出させる。
templates/decision-entry.mdを使って Layer 2 のエントリを作成する。- 却下された選択肢には理由と
DO_NOT_RESURFACEを付ける。 - tracker script を実行し、summary、期限超過のアクション、conflicts を確認する。
リポジトリに含まれる便利なコマンドは次のとおりです。
python scripts/decision_tracker.py --demopython scripts/decision_tracker.py --summarypython scripts/decision_tracker.py --overduepython scripts/decision_tracker.py --conflictspython scripts/decision_tracker.py --owner "CTO"python scripts/decision_tracker.py --search "pricing"python scripts/decision_tracker.py --due-within 7
よりよいエントリを作るプロンプト例
呼び出し時は、物語調の要約ではなく、意思決定エントリの作成を依頼するのが有効です。例:
“Use the decision-logger skill to create a Layer 2 approved decision entry. Include one clear decision statement, one accountable owner, deadline, review date, rationale, rejected proposals with DO_NOT_RESURFACE, action items, supersedes fields if applicable, and the raw transcript path. Do not include unapproved discussion points.”
このように指定すると曖昧さが減り、後から Decision Support に使えるだけのきれいな Layer 2 を保ちやすくなります。
decision-logger skill の FAQ
decision-logger は取締役会専用ですか?
取締役会や C-level の意思決定メモリを前提に設計されていますが、投資委員会、リーダーシップ会議、プロダクト評議会、ガバナンスレビューにも使えます。重要なのは、意思決定が正式に承認され、フォローアップが必要であることです。最終決定が出ないブレインストーミングにはあまり向いていません。
AI に議事録を要約させるのと何が違いますか?
通常の要約では、議論、提案、反対意見、意思決定が混ざりがちです。decision-logger は、承認済みの意思決定、オーナー、期限、根拠、却下された選択肢、アクション項目、置き換え関係、生の文字起こしへのリンクという構造を強制します。この構造があるからこそ、後からのレビュー、期限超過チェック、矛盾検出が可能になります。
decision-logger skill にデータベースは必要ですか?
いいえ。リポジトリ上の内容を見る限り、markdown ベースの保存と Python 標準ライブラリのスクリプトを前提にしています。主な Layer 2 インデックスは ~/.claude/decisions/approved/decisions.md に置かれる想定で、--file によって別ファイルパスへのレガシー対応もあります。軽量に始められる一方で、複数ユーザーの権限管理、ダッシュボード、監査ログが必要なチームでは、追加ツールが必要になる場合があります。
decision-logger を使わないほうがよい場面は?
すべての会議メモを放り込む場所として使うべきではありません。オーナーや日付がないまま意思決定が頻繁に変わる場合や、組織として何が実際に承認されたのか特定できない場合にも相性はよくありません。そのような場合は、decision memory を追加する前に、meeting-notes skill や project-management integration のほうが適していることがあります。
decision-logger skill を改善する方法
明確な承認で decision-logger の精度を高める
品質を左右する最も重要な要素は、承認内容の明確さです。記録する前に、次を確認してください。具体的に何が決まったのか。誰が責任を持つのか。いつまでに行うのか。何が明示的に却下されたのか。将来のエージェントに再提案させたくないものは何か。これらのどれかが欠けている場合は、曖昧なエントリを作るのではなく、追加質問をしてください。
防ぐべきよくある失敗
1 つの段落に複数の意思決定が入っている、責任者が明確でない共同オーナーになっている、期限が “soon” のように曖昧、根拠が意思決定内容を言い換えているだけ、却下案に理由がない、といったエントリに注意してください。こうした記録は、後からの検索やレビューを弱くします。テンプレートのフィールドルールは「提案」ではなく「制約」として扱う価値があります。
最初に生成されたエントリを見直す
エージェントがエントリを下書きしたら、運用記録としてレビューしてください。意思決定を 1 文に絞り、名前や役割を単一のオーナーに整理し、相対的な日付を YYYY-MM-DD に置き換え、アクション項目がチェック可能であることを確認します。その後、--summary、--overdue、--conflicts を実行し、そのエントリが tracker 上で問題なく機能するか検証します。
自社の運用モデルに合わせて拡張する
チームは、decision-logger に一貫した agenda tags、board committee labels、risk level、decision type、project tickets へのリンクを追加することで改善できます。ただし、markdown インデックスとの互換性を保ち、誰も保守しないフィールドを増やさないようにしてください。目的は、ドキュメントを無目的に豊かにすることではありません。次回の会議でよりクリーンな Decision Support を実現することです。
