readme-i18n
作成者 xixu-mereadme-i18n は、GitHubスタイルの README を保守しやすい多言語版へ展開するためのスキルです。Markdown、リンク、コードブロック、ファイル命名規則を保ちながら、README 間で共通の言語セレクターも整えられます。
このスキルの評価は 82/100 で、ディレクトリ掲載候補として十分に有力です。エージェントが使いどころを判断しやすく、README の多言語化に特化したワークフローと、Markdown などを壊さないための具体的な保持ルールが示されているため、汎用的な翻訳プロンプトより迷いなく使えます。一方で、導入やクイックスタートの手順がもう少し明示されていれば、採用しやすさはさらに高まります。
- トリガーが明確: frontmatter で用途が多言語の GitHub README の翻訳と接続に絞られており、一般的なアプリやサイトの i18n と混同しにくい構成です。
- 実運用に踏み込んで具体的: SKILL.md に入力内容、デフォルト、ファイル名規則、セレクターの配置、対応言語を勝手に決めず確認を求める条件まで定義されています。
- 補助資料が実用的: 言語セレクターのリファレンスと保持チェックリストがあり、セレクター更新や Markdown / コード / リンクの構造維持に再利用しやすいガードレールとして機能します。
- SKILL.md に install コマンドや明確なクイックスタート例がないため、利用者は自分の環境での呼び出し方を推測する必要があります。
- ワークフローはドキュメント中心で、スクリプトや自動検証の補助がないため、README 群が大規模または複雑な場合は運用面の安心感がやや弱くなる可能性があります。
readme-i18n スキルの概要
readme-i18n ができること
readme-i18n は、1 つの GitHub スタイルの README.md を、保守しやすい多言語 README セットへ変換することに特化したスキルです。一般的なアプリのローカライズ向けではありません。中核となる役割は、元の README を翻訳し、README.zh.md のような兄弟ファイルを作成し、Markdown とリポジトリ上の仕組みを壊さずに保ち、さらに全言語版で共通の言語セレクターを追加または正規化することです。
readme-i18n を使うべき人
このスキルは、メンテナー、オープンソース貢献者、そしてリポジトリのドキュメントを扱う AI エージェントに向いています。目的が単なる「文章の翻訳」ではなく、「GitHub 上でそのまま機能する翻訳済み README を公開する」ことである場合に特に適しています。バッジ、リンク、コードフェンス、ファイル名、言語切り替えの一貫性を重視するなら、readme-i18n は汎用的な翻訳プロンプトより良い出発点です。
本当に解決したい仕事
README 翻訳が失敗しやすいのは、語彙ではなく構造です。ユーザーが必要としているのは、次の条件を満たすワークフローです。
- 1 つのファイルを source-of-truth として扱う
- セクション順を揃えたままにする
- コマンド、パス、コード、リンクの仕組みを保持する
- すべての言語版を一貫して更新する
- 言語セレクターの重複や破損を避ける
これこそが readme-i18n skill の実用的な価値です。
通常のプロンプトと違う理由
このスキルの最大の違いは、判断ロジックにあります。何を厳密に保持すべきか、どのタイミングで一度だけ確認を入れるべきか、既存ファイルからどう慣例を推測するか、そして新しいセレクターを増やすのではなく既存のものをその場で更新する方法まで、エージェントに指示します。特に付属の参照資料は導入時に有用で、セレクターの配置や、翻訳しても安全な Markdown の扱いについて、ありがちな手探りを減らしてくれます。
readme-i18n スキルの使い方
readme-i18n のインストール前提
このスキルは、xixu-me/skills リポジトリから、すでに使っている Skills 対応環境へインストールします。環境が GitHub からの直接インストールに対応しているなら、一般的な形は次のとおりです。
npx skills add https://github.com/xixu-me/skills --skill readme-i18n
環境によってスキル管理の方法が異なる場合は、https://github.com/xixu-me/skills/tree/main/skills/readme-i18n を参照元として使い、skills/readme-i18n から読み込んでください。
最初に読むべきファイル
このスキルを使う際、最短で要点をつかめる読み順は次のとおりです。
skills/readme-i18n/SKILL.mdskills/readme-i18n/references/language-selector-reference.mdskills/readme-i18n/references/preservation-checklist.md
この順番には意味があります。SKILL.md で全体のワークフローを把握し、selector reference で想定されるブロック形状と配置を確認し、preservation checklist で「変更してはいけないもの」を押さえます。
readme-i18n に必要な入力
このスキルは、次の情報を与えると最も安定して動きます。
- source README のパス。通常は
README.md - ソース言語
- ターゲット言語またはターゲット言語群
- 用語集、または翻訳しない語
- すでに README ローカライズを行っているリポジトリなら、その既存ファイル名ルール
ターゲット言語を省略した場合、スキルはまず既存の翻訳ファイル、セレクター、ファイル名、issue、リポジトリ慣例を確認する設計です。それでも言語が特定できないなら、勝手にターゲットを決めず、一度だけ確認を返すべきです。
事前に知っておくとよいデフォルト動作
readme-i18n を実行する前に知っておきたい、実用的な既定値は次のとおりです。
- 指定がなければ、ルートの
README.mdを source-of-truth とみなす - 曖昧でない限り、ソース言語は英語とみなす
- セクション順は元ファイルに揃える
- 既存の多言語ファイル命名規則があれば、新しい方式を押し付けずそれを維持する
これらの前提があるため、まっさらな翻訳依頼よりも、既存リポジトリに対して安全に使いやすくなっています。
readme-i18n にうまく指示する方法
弱い依頼は次のようなものです。「Translate my README into Chinese.」
より良い readme-i18n usage のプロンプトは、たとえば次のようになります。
README.mdを英語から簡体字中国語へ翻訳するREADME.zh.mdを作成する- コマンド、パス、badge URL、code fence、relative link は保持する
- 両方のファイルの先頭に言語セレクターを追加する
- 見出し順は完全に同じにする
- product name
AcmeCLIと env var は翻訳しない - 既存のファイル名ルールがあればそれに従う
ここまで具体的にすると、スキルの保持ルールやセレクタールールと噛み合うため、出力品質が直接上がります。
翻訳時の実践ワークフロー
実用的な readme-i18n for Translation の流れは次のとおりです。
- source-of-truth となる README を特定する。
- すでに翻訳版が存在するか確認する。
- リポジトリのファイル名パターンと言語セレクターの現在の形式を検出する。
- 人間向けの自然言語部分だけを翻訳する。
- コード、コマンド、URL、ファイルパスはそのまま保持する。
- 各バリアントの上部付近に、1 つの selector block を追加または正規化する。
- リンク、書式、全ファイル間の整合性を確認する。
考え方として正しいのは、「テキストを翻訳する」ではなく、「README のファミリーを維持する」です。
言語セレクターのあるべき動き
このスキルでもっとも強力な補助資料は selector reference です。推奨されるのは、各 README バリアントの上部、通常はタイトルとバッジ群の直後あたりに、次の安定したマーカーを含む 1 つの selector block を置くことです。
<!-- README-I18N:START -->
<!-- README-I18N:END -->
このマーカーが重要なのは、将来の実行時にセレクターをその場で更新できるからです。現在の言語は強調表示し、リンクは付けません。その他の言語にはリンクを付けます。言語の並び順は、すべてのバリアントで統一してください。
必ずそのまま保持すべきもの
この readme-i18n guide で導入判断の鍵になるのが preservation checklist です。実運用では、次のものは翻訳しないでください。
- inline code
- fenced code blocks
- commands, flags, env vars, paths
- badge URLs and query params
- image source paths
- table structure
- raw HTML mechanics
目に見える説明文は翻訳して構いませんが、README を機能させている仕組みはそのまま残す必要があります。
readme-i18n が尊重する一般的なリポジトリ慣例
リポジトリがすでにデフォルト以外の命名規則を使っている場合、たとえば次のような形でも、
README.mdREADME.zh.mdREADME.es.md
スキルはそのルールを維持すべきです。これは、すでに部分的なローカライズが進んでいるリポジトリや、CI 参照、コントリビューターの期待がファイル名に結び付いているケースで特に重要です。
readme-i18n が最も時間を節約できる場面
このスキルの価値が特に高いのは、次のような導入上のつまずきがあるときです。
- 複数のローカライズ README を同期した状態で維持したい
- リポジトリ内の言語切り替えが重複していたり乱れていたりする
- 過去の翻訳で Markdown やリンクが壊れたことがある
- 単発の手作業ではなく、繰り返し更新できる形にしたい
逆に、README の内容をざっくり私的に理解したいだけなら、このスキルは少し手順が多すぎるかもしれません。
readme-i18n スキル FAQ
readme-i18n は初心者にも向いている?
はい。目的が README のローカライズに絞られているなら、初心者にも使いやすい部類です。必要な入力と保持ルールが明確なので、自分で翻訳フローを組み立てるより進めやすくなります。ただし、リンク先、見出し、セレクターの整合性については、初心者でも最終出力を確認する必要があります。
通常の翻訳プロンプトではなく readme-i18n を使うべきなのはいつ?
翻訳した README を実際にリポジトリへコミットするなら、readme-i18n を使うべきです。通常のプロンプトは、翻訳しすぎたり、コード例を書き換えたり、badge link を壊したり、ファイル間ナビゲーションを忘れたりしがちです。速度よりも出力の正しさを優先したい場面で、このスキルは強みを発揮します。
readme-i18n は GitHub リポジトリ専用?
GitHub スタイルのリポジトリ README と Markdown 慣例に最適化されています。他の Git ホスティング環境でも役立つ可能性はありますが、前提はフル機能の docs サイトや製品ローカライズ基盤ではなく、README.md を中心としたオープンソースリポジトリに最も合っています。
readme-i18n はドキュメント一式全体に対応している?
いいえ。これは README に特化したワークフローです。Web サイト、アプリ、あるいはドキュメント一式全体の i18n が必要なら、readme-i18n skill では対象が狭すぎます。強みは、1 つのリポジトリの入口となるドキュメントと、その各言語版の整合性を保つことにあります。
どの言語に使える?
ターゲット言語を明示するか、あるいはリポジトリ側で十分に示されていれば、言語自体は問いません。このスキルは、根拠が足りないのにターゲット言語を勝手に作り出さないことを明確に重視しています。
既存の多言語 README 構成を readme-i18n で更新できる?
はい。むしろそれは、このスキルの最良のユースケースの 1 つです。既存の翻訳ファイルやセレクターを調べ、命名規則を維持しつつ、2 つ目のスイッチャーを増やすのではなく、既存の切り替えを正規化するよう設計されています。
readme-i18n が向かないのはどんなとき?
次のような場合は見送ったほうがよいでしょう。
- 気軽に読むための非公式な翻訳だけが欲しい
- ドキュメントの主戦場が README の外にある
- 大規模なドキュメント群全体で用語管理が必要
- リポジトリ方針として README に言語セレクターのリンクを置きたくない
こうしたケースでは、より軽いプロンプトか、README 以外も含む広いドキュメントローカライズの流れのほうが適しています。
readme-i18n スキルを改善する方法
readme-i18n により強いソース制約を与える
入力が具体的なほど、生成される README バリアントの品質は上がります。次の情報を含めてください。
- 正確なソースファイルパス
- 正確なターゲット locale
- 絶対に翻訳しない語
- 言語名の preferred autonyms
- 既存の翻訳ファイルを上書きするのか、更新だけにするのか
これにより、もっともよくある失敗、つまり「翻訳自体は正しいのにリポジトリ上の振る舞いが間違っている」という問題を減らせます。
名前や技術用語の glossary を渡す
README に product name、CLI command、package 名、またはドメイン固有の用語が含まれているなら、明示的に一覧化してください。readme-i18n はもともとリテラルの保持を重視しますが、短い glossary があるだけでも、見出し、機能説明、例の一貫性がかなり高まります。
触ってほしくない範囲を明言する
readme-i18n usage を改善する最善策の 1 つは、変更禁止の境界をはっきり伝えることです。
- すべての code block を byte-for-byte identical に保つ
- relative link を保持する
- 指示がない限りファイル名を変更しない
- badge のリンク先を変えない
- セクション順を並べ替えない
これらは preservation checklist と非常に相性がよく、「親切なつもりで有害な編集」を防げます。
コミット前に selector の配置を確認する
よくある出力上の問題は、言語切り替えの位置が不自然だったり、二重に入ってしまったりすることです。生成された selector を references/language-selector-reference.md と見比べ、次を確認してください。
- 各ファイルに selector が 1 つしかない
- 配置がすべてのバリアントで揃っている
- 現在の言語はリンクではなく太字になっている
- リンク先が実在する兄弟ファイル名を指している
小さな確認作業ですが、効果は大きいです。
ローカライズ後の見出しとアンカーを確認する
翻訳された見出しは、見出しテキストから fragment ID を生成するプラットフォームでは、anchor の挙動を変えることがあります。スキルは見出し階層の維持を目指しますが、翻訳後は内部リンク、とくに長い README での見出しリンクを実際に確認してください。
場当たり的な編集ではなく source 変更から反映する
長期運用では、README.md を source-of-truth として維持し、各ローカライズ版を個別に手で直し続けるのではなく、ソース更新を起点に readme-i18n を再実行するのが基本です。そうすることで、時間が経ってもセクション順、selector 内容、用語を揃えやすくなります。
初回実行後は左右比較で検証する
最初の生成後は、ソースとターゲットのファイルを並べて次を確認してください。
- セクション数が同じ
- code block 数が同じ
- table と list の構造が同じ
- image と badge が同じ
- selector のリンクが機能している
全文を読み返すより、こうした構造比較のほうが崩れを素早く見つけやすいです。
次回以降の実行ではリポジトリ慣例を明示する
リポジトリに標準的でない多言語パターンがあるなら、次に readme-i18n を呼び出すときはプロンプト内ではっきり指定してください。たとえば次のような形です。
- “Use
README.ja.md, notREADME.jp.md” - “Keep the existing unmarked selector and normalize it in place”
- “Spanish variant should be
README.es-419.md”
推測に任せるのではなく、リポジトリ慣例を名前付きで伝えたほうが、このスキルの信頼性は大きく上がります。
